ウサギのバイク CAPSULE PRINCESS 31
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2010-04-02 (Fri)
静雄×臨也 ※18禁注意

続き 決意が全部バカみたいに思えてきた

* * *

「まったく手間取らせやがって…」

あれから気を失ってた奴を叩き起こして居場所を吐かせたが、いつもいる池袋ではないだけに相当時間が掛かってしまった。
道を尋ねようにもこんな朝っぱらから誰も通るはずもなく、しかたがないので片っ端からコンビにに入り道を聞きまくってやっと辿り着いた。
その建物の前までくるとなんとなくだった気配が確信のものへと変わった。絶対に臨也はこの中に居る。
いたって普通のマンションなのだが幸いオートロック式ではないようだ。ああいう怪しそうな奴らが使っている場所なのだからいつでも誰でも侵入できるように、が基本だろう。こっちにとっては入り口で鍵を壊さなくていい分ラッキーなのだが。
エントランスを悠々と通り過ぎすぐ横の階段を足早に駆けあがった。階数までは数えていなかったがだいたい五階以上は上ったかというところで足を止め、迷わずに右へ曲がり二部屋目のドアの前で一呼吸置いた。
あんな淫らな格好のまま臨也は連れ去られたのだ。男達が別の意味で勘違いしそうで、いつも以上に危険度はあがっている。それと直前まで飲んでいた媚薬のせいできっとあいつには丸一日ぐらいの記憶が抜け落ちているだろう。なにが起こったのかわからないまま捕らえられていて、不安にならないはずがない。
そのことを考えると自分の愚かさに腹が立ってしょうがなかった。どうしてあの時もう少し配慮が足らなかったのだろうかと。

「考えててもしょうがねぇ、行くか」

軽くノブを回すがもちろん鍵がかかっていた。中の状況もわからなかったのでとにかく極力音を立てないように慎重に、ドアの両端を掴んでそのまま手前に引っ張った。するとガコッという音が一度しただけであっさりと扉ごと外れた。こういうのは仕事でたまに使う方法だったので簡単だった。
そのまま扉を脇に抱えて持ちわざわざ玄関で靴も脱いだ。そのまま踏みこんだら煩いだろうと思ったからなのだが、意外に冷静な自分に驚いた。ゆっくりと廊下の扉を少しだけ開け、隙間から中の様子をうかがおうとしたらすぐに声が聞こえてきた。


「……ん、ぐ……っ!」

「おい、コイツどこぞの店の姉ちゃんよりよっぽどうまいぞ。いいところに吸いついて離れやしねぇ」

「ははっ、後ろもすげぇぞ。精液詰めこまれすぎてこれ腹が膨らんでんじゃねぇか?ほら押したら出てくるし、指三本も入ってるのにぎゅうぎゅう締めつけて腰振ってやがる」

「む、うぅ……っ、んう……」


こういう展開を予想しないでもなかったが、まさにその通りになっていて呆然としてしまった。
わずかに開いた隙間から食い入るように眺めると、男二人と臨也らしき人物の姿が見えた。らしき、というのは服は纏っていないがすぐ横にいつもの黒いコートが落ちていたからだ。
このまま今すぐにでも飛び出したかったが、あいつを人質に取られるのが目に見えていたので隙ができるまで様子を見るしかなかった。
俺の位置からでは顔は見えなかったが手を縄で縛られ全裸になった奴の前後に二人が立っていて、一人は下半身を晒してモノを突っこみ、もう一人は指で後ろを弄くっているようだった。
明らかに輪姦されかかっているというところだ。


(あぁもうウゼェっていうかあれか、俺が臨也ごときに謝ろうとしたからこんなことになってんのか?そうだよなぁ?さっきまでの決意が全部バカみたいに思えてきた。そうだ、別にあいつが誰に犯されようがなんだろうが構わねぇ。あんな体にしてやったんだからそれを利用してこれぐらい切り抜けられんだろ)


悠々と眺めてやって全部終わってボロボロになった奴を正義面して助けてやるってのも悪くないか、と思い始めていたのだが。



「は、あっ……っ、は…やく、入れてよ……ッ」



口でしゃぶっていたものを抜いて、わざと高く尻を掲げて指で中をかき混ぜている男に向かって腰を振り媚びているのを見た。見てしまった。
動作こそそれっぽく誘っているが声は小さく気弱なものだった。諦めとか絶望とかそういうものが混じった音色で、自棄になっているのがわかるものだった。
いつも俺に襲われるときはそんなに弱々しくあったことなどないのに、どういうことだと思った。

気がついたら手にしていた扉からミシッとひびが入ったような音が聞こえてきた。


「ふ、ざけんじゃねえええぇぇッ、臨也ああぁ!!」


扉を開けるのももどかしかったのでおもいっきり右足で蹴りあげてぶち壊した後、握っていたものをふりあげながら一直線に駆け寄って行った。

「なにっ、てめぇ!平和島静雄がどうしてここに…」
「ヤベッ逃げろ」

口々にそう叫んでいたがそいつらのことなど全く頭に無かった。

「邪魔なんだよ、どきやがれッ!!」

一人の男には手にしていた武器を振り下ろして殴り、残りの男には扉こと投げて壁とサンドイッチにしてやった。数秒の出来事だったがあっというまに部屋に静けさが訪れた。
まだ全然怒りはおさまらないが、とりあえず無言で臨也の腕を取り縄を強引に引きちぎってやった。

「シ、ズちゃ……ん?」

「あーもう、クソッたれが。いますぐここで犯したくなったじゃねぇか」

困惑の色を含んだ瞳が向けられているのにも構わず、つい本音を吐いていた。


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