ウサギのバイク 7/17クロスロード×3新刊「鬼畜魔王」
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2011-07-10 (Sun)
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「鬼畜魔王」
静雄×臨也/小説/18禁/A5/84P/800円


静雄の姿をした魔王を名乗る男が現れて願いを適えると言うので臨也は静雄と恋人同士になることを願う
だが代償に体を差し出せと言われ魔王と体の関係を持ってしまう
嫌がりながらもそのうち魔王のことが気になり始めるが一方魔王にも秘密があって…

エロ度高めで魔王にいろんなエッチな調教をさせられる臨也の話
※触手×臨也・人外獣×臨也の表現がありますが静雄以外の18禁表現はありません

表紙イラスト NONO様
nostalgia

続きからサンプルが読めます

* * *


「そこ、座れよ」
「ああうん、そうだね……」

狭い部屋の中は俺の家と違い畳が敷かれていて、そこにちゃぶ台とテレビだけが簡素に置かれていた。そして端っこには布団が綺麗に畳まれていて、いかにもシズちゃんらしい部屋だ。いつも映像で見ていたのとは違い、空気が伝わってきてそれに感動していた。
部屋の壁には一面に弟から貰ったバーテン服が綺麗にハンガーにかかって整えられていて、大事にしていることが伝わってくる。既に知っていたことなのだが、こうして間近に見ると新鮮だった。
とりあえずテーブルの前に座り、緊張していたのか正座をしてキョロキョロと中を見回す。一度台所の方に消えたシズちゃんは、コップを持って戻ってきてそれを俺の前に置いた。

「水しかねえけど、いいだろ」
「あ、ありがとう……」

あのシズちゃんが俺に水を出してくれた事実に、驚愕してしまう。誰かに自慢したいぐらいすごいことだったのだが、それを表情に出さないようにするのが精一杯だった。嬉しい気持ちを押し隠して、俺の真正面に座ったシズちゃんのことをじっと眺めた。
これはどう考えても願いが叶ったとしか思えなかったが、どう接すればいいのか困り果てていた。取り立てて話すことも思いつかなかったし、なんだか視線を合わすのすらむず痒かった。

「なあ臨也」
「は、はい……ッ!?」

突然名前を呼ばれて声が裏返ってしまって、みっともない声が出る。何をやっているのかと自分を叱咤していると、唐突に尋ねられた。今一番聞かれたくないことを。

「なにしに来たんだ?用があったんだろ?」
「いや、その用ってほどのことは、ないんだけど……えっと!」

いつもはすらすらと言葉が出てくる唇からは、どうしてか言い訳が告げられることはなかった。頭の中はパニックを起こしていて、必死に考えているというのに、何も出てこない。
挙動不審状態の俺を訝しむように見つめてくる瞳が痛くて、急に胸がしめつけられる。罪悪感が一気にこみあげてきて、どうしてこんなことをしてしまったのかと後悔さえ浮かんだ。そのままぐちゃぐちゃになってしまって、気がついたら叫んでいた。

「ごめん、やっぱり帰る……!!」

こんなのではもうダメだと、部屋に通されただけで充分でこれ以上は一緒にいられないと思った俺は勢いよく立ちあがろうとした。だが。

「うわっ!?」
「おい!」

律儀に正座をしていた俺は足が痺れてしまっていて、体がぐらりと後ろに傾いた。そのまま頭を打ってしまうところだったのだが、なぜか途中で左側に引っ張られて難を逃れる。どうしたのかと恐る恐る見あげると、そこにシズちゃんの顔があった。
体ごと抱きかかえられて頭はなぜか膝の上に置かれていた。膝枕、という言葉が頭をよぎった。

「……っ!?」
「足痛いんだろ、動くなよ。なんで正座なんてしてやがったんだ?」
「は、ははっ」

あまりのことに乾いた笑いしか口にできなかった。目の前で起こっていることが理解できなくて、必死に頭の中を回転させる。
やけに優しいシズちゃんが、倒れようとしていた俺を助けて、膝枕をして慰めていて。これは、どういうことだろうか。まるで、こんなのは。

「急に帰ろうとするし驚かせるなよ。別に用がなくてもいいんだ。だって俺達……恋人同士だろうが」
「こい、びと……?」

わかっていた。事前に魔王にそう言われていたし、頼んだのも俺だから。でもこの不意打ちは、反則だ。
まさかシズちゃんの口からはっきりとそう言われる日が来るなんて思わなくて、驚きを通り越して感動さえ覚えた。そうしてそれに従うように、目の端から雫がこぼれ始めた。

「うっ、ううっ……ふ、うぅ……!!」
「おい待てよ、なんで急に泣きだしてんだ手前は?なにかあったのかよ」

そのままシズちゃんの膝に突っ伏して、盛大に泣き始めてしまう。これまでのいろんな気持ちとか、苦しさとか、切なさが思い出されて塞き止められなくなったのだ。みっともない、という気持ちは忘れてそのまま涙を流し続けた。
しゃっくりをあげながら泣きじゃくる俺を無言で受け止めてくれながら、背中も撫でてくれた。またその気遣いが嬉しくて、暫く止めることができなかったのだ。

「泣きやんだか?」
「うん……」

そうしてまだ寝転がったまま、目線だけをあげるとタイミングよくティッシュの箱が差し出されたので何枚か勢いよく引き抜いて鼻を噛んだ。ずびずびと酷い音が部屋に響き渡ったので、それを見ていたシズちゃんが声をあげて笑い始めた。
あまりに自然で、俺はまた胸が高鳴って涙が滲みそうだったが堪える。笑顔なんて、初めて見た。いや正確に言えば、直接見たのは初めてだ。監視カメラの映像以外では、隠れていたとしてもお目にかかったことはない。

「ほんとおもしれえ奴だな、手前」
「え……?今、なんていった?」
「いやだから、前から思ってたけどおもしれえっていうか、変な奴だよな。俺なんかを好きだって言うし」

一瞬なんのことか理解できなかったが、どうやらシズちゃんの頭の中では俺達は恋人同士で俺から告白したことになっているらしい。まあ好きなのは間違いなかったので、告白する手間が省けて尚且つ振られることなくつきあっていることなのだから、最高だった。
だから話に合わせて、当然のように告げる。

「しょうがないじゃないか、好きなものは好きなんだし」
「そこで拗ねるなよ。別に嫌だなんて言ってねえし、その……好意を向けられるのは、悪くないし」

拗ねたつもりはなかったのだが、そう指摘されると少しだけムッとする。でもその後の、妙に照れ臭そうにしている姿には、心を打ち抜かれた。いつもだったら俺の言ってることはわからない、うるさいとしか言われないのに、まんざらでもなさそうな態度なのだ。
あまりの変わりように、また嬉しさで視界が滲んでしまいそうになる。今ならもう、死んでもいいとさえ思えた。

* * *

「自分が流されやすい性格だって、初めて知ったよ」
「じゃあこうやって追いつめられたら、誰にでも悦んで足開くのか」
「そこまで節操なしじゃないけど。だって、ほんとそっくりだからさあ。ねえ少しの間だけでいいから、シズちゃんって言っても……いいかな?」

さすがに誰に対しても体を預けるようなバカではないことぐらい自分でわかっていた。俺があっさり堕ちるのは、平和島静雄限定でだ。
だから、姿形が同じであればそれがどこかの組織の陰謀で作られた最先端の人形だとしても、堕ちてしまう自信がある。だって現に今、こうして堕ちかけているのだから。

「そりゃあ本人に言えよ。それにまた明日にでも自分から迫ればいいじゃねえか。どうせ何でもできるしな」
「できないから、お願いしてるんじゃないか。それにシズちゃん本人には、絶対に酷いことできないよ。知らない間に勝手なことをするにしても、限度がある。そこはわきまえてるつもりだから」
「充分好きにしておいて、今更そんなこと言うのか?」
「だいたいそんな勇気あるわけないだろ。俺はまともに話ができただけでも、もうすごい嬉しかったからいいんだよ」

話をしている間にふとさっきの出来事を思い出してしまい、頬が熱くなった。一緒の空間で少し話すだけにも俺には相当驚きのできごとで、それ以上は望まない。欲してしまったら、もっと深く入り込んでしまう可能性もあるし、そこまで踏み切る覚悟も無い。
一生想いを伝えることなんてない、と思っていたのが膝枕されただけでも、かなりの驚きなぐらいなのだから。

「手前の望みなんて、ちっぽけだな。笑っちまう」
「その姿で言われると傷つくなあ」
「でもきっちり代償は払ってもらうぜ。まあこんな状態じゃあ、性行為の意味もまともにわかってなさそうだけどな。それに俺はあいつと違うんだ、絶対に思い通りにしてやらねえ……優しくなんてしてやらねえよ」

直後にバチン、と派手な音がしてズボンのベルトがあっさりと弾け飛んだことを知った。息を飲んで驚きながら顔をあげると、こっちを睨みつける視線と混じりあう。いつもの平和島静雄の、鋭い瞳とほとんど同じだった。顔が一緒なのだから、当然なのかもしれないが。
そうしてそれが心地よいのかもしれない、と頭の中で思った。優しい眼差しのシズちゃんもよかったけれど、本当はこうでなくてはいけないのだ。
あれは幻で現実ではない、とつきつけられたみたいで。それに安堵した。

「……っ、じゃあ酷くすれば?」
「本当は怖い癖によく強がるな」

履いていたズボンをずるりと引き抜かれながらそう言われて、唇を噛む。こいつはやっぱり俺の心でも読めるのかと、苦い気持ちになりながら軽くため息を漏らすだけに留めた。
確かに、これまで情報屋という仕事をしていてこういう身の危険に陥ったことはあったが、当然逃れられている。それは相手を事前に調べて、情報を得ていたから行動できたし得意の話術で躱してきた。でもこんな風に逆らえず、何の情報もない奴に襲われそうになっているのは怖い。怖いに決まっている。
けれども強がってしまうのは、俺の性分でもあったしやっぱり外見がシズちゃんだから大人しくされるなんてありえないと思ったのだ。魔王の力で俺を暴れさせないように抑えつけることはできても、さすがに本心までは操れない。微かな怯えが伝わったのだ。

「優しくも、酷くもしてやらねえ」
「…なんだよ、それ」

意味が解らずに顔を顰めた。しかし、魔王は口の端を歪めてそれはもう悪そうな顔をしながら、最悪最低のことを告げる。

「すげえエロい体にしてやるよ。好きな相手とはキスもまともにできねえ奴が、俺の前では腰振ってねだってくるなんて最高のギャップだよなあ?」
「な……ッ!?」
「膝枕で充分だ?甘えんだよ、そんなのは。淡い幻想なんか、ぶっ壊してやる。あんな偽物と過ごす為に、毎日俺に汚されてドロドロになれよ臨也」

悪意のある言葉を投げかけられて、胸がズキンと酷く痛くなった。これではまるで、いつものシズちゃんと同じだと思いながら甘いと言われたことには納得する。
俺がバカでどうしようもなくて、勇気も無くて、こんなことでもないと願いすら叶えられない臆病者なのぐらいとうの昔に知っている。普段の折原臨也を知っている者が聞いたら、絶対に笑われるに違いなくて。でも甘いと言われようと、踏み出せなかった。
好きにしていい権利を手に入れても、それがなくなった時のことを考えると満足に浸れないのだ。願いを叶えたはいいけれど、後が一番怖い。

「……っ、俺の願いをずっと叶えてくれるなら、それでも構わないって言ってるだろ」
「その言葉、後悔させてやる。俺は魔王だからな、何でもできんだよ」

嫌な予感がしたけれど、無力な俺にはどうにもできなくてズボンを全部取り払われて下着状態になったところで容赦なく言い放ってきた。

「あの男のこと考えながらオナニーぐらいしたことあんだろ?見せてみろよ」
「は……?そんなことしたことないよ、っていうか嫌だ!待てよ、い、嫌だって言って、る……っ」

唐突に予想外の事を命令されて頭の中が混乱する。でも既に契約しているからか、それが魔王の力なのか、俺の手が勝手にパンツをずり下ろそうと動いてしまい慌ててしまう。
こんな惨めな行為を強要されるとは思っていなくて、本当にこいつは正真正銘の魔王だと実感した。人の嫌がることをさせてそれを喜ぶ、卑劣な奴なんだと。それにあっさり捕まってしまった俺は、もっと滑稽だけれど。

「安心しろ、ちゃんと魔法を掛けてやるよ。手前は今から熟練した娼婦並みに体が敏感になって、エロいこともいっぱいしゃべって、俺の精液が欲しくて欲しくてしかたねえぐらい発情するんだ」
「え?な、なにそれ……?」

呆然としながら半分ほど下着を下ろしたところで、そう告げられた。一瞬意味がわからなかったが、直後に魔王の瞳が怪しげに光り魔法陣が二人の間に浮かんだ。何かの術をかけられたのかとわかった時には、紅い紋様は綺麗に消えていて全身に鈍い衝撃が訪れた。
目の前が歪み急速に呼吸も苦しくなって、体に何らかの変化があったことを現していた。さっきの言葉を頭の中で反芻して、青ざめる。

「どうだ?変わっただろ」
「待てよ、っ……まさか、ほんとに、これ……?」
「じゃあたっぷりオナニーショーを見せてくれよ、臨也」

戸惑っているところで唐突に名前を呼ばれて、下半身がピクンと震えた。こんな時にその声で呼ぶなんて卑怯だと内心思いながら、一気に下着を膝の辺りまでずり下げて顕になった性器を左手で握る。
ただそれだけのことだったのに、まるで今までとは違っていて自分でも信じられない反応を示してしまう。

「あ……っ!?なんだ、これ……っ、う、まださわっただけ、なのに……」
「気持ちいいだろ?もっとさわりたくなるよな?」
「えっ、え……やだ、違うっ、こんなの、嫌だ、気持ちよく、ないしっ、うぅ」
「気持ちいいんだろ?」

* * *

「はあっ……っ、うぅ……ほ、んと最悪っ」
「頑張ったじゃねえか?うまそうな匂いしてるし、よかったな」
「よくないよ!人の体を……勝手にこんなにして……」
「ああ悪いな、勃っちまったなあそこ」

形振り構わずそこに崩れ落ちたのは、散々背後から胸や尻を弄られて微妙に刺激されて下半身が反応してしまったからだ。俺の意志ではないのに、こんなことになってしまって悔しかった。
でも文句を言ってられないぐらい、切羽詰まっていたので慌ててベルトを外してズボンと下着をずらすとそれを取り出して自分で掴んだ。先端からは透明な粘液が垂れていて、既にガチガチに硬くなっている。

「いいのか?こんなところでオナニーすんのか」
「しょうがない、だろっ……!不本意だけど、このままにしておくわけにはいかないし」
「ははっ、一晩ですっかりエロくなっちまったじゃねえか。まあ散々遊んで悪かったから、手伝ってやるよ」
「え……っ?」

急に何を言いだすのかと思ったら、手が伸びてきて突然俺の性器を握ってきた。その途端、昨日のこととか全部頭をよぎって腰が勝手にビクンと跳ねた。
直後にぐちゅ、という音がして凄まじい刺激が与えられてきて、おもわず流し台の端に縋りついた。

「ふ、あっ!?あ、なに、を……やだ、いいって、はな、して……っ!」
「遠慮するなよ、すぐ終わるぜ臨也」

俺と同じ目線で座り、肉棒をしごくように上下に扱っていると魔王がニヤリと笑った。まるでこうなることまで見透かしていた、と言っているようだったので顔を逸らす。するとどんどん速度は早まっていって、焦らされていたそこは本格的に限界へと煽られていく。
いつシズちゃんが帰って来るかもほんとうのところはわからないのに、どうしてこんなことをしているのだろうとぼんやりとした頭で思う。でもその疑問はすぐに快感に流されて、目の端に薄らと生理的な涙が浮いてきた。

「んあっ……あ、うぅ、ねえ、ほんともう、いいからぁ……やめて、よぉっ」
「やめたら自分でするんだろ?せっかく俺がしてやってるんだから、黙って喘いでろ」
「ひ、どいっ……はぁ、あ、んぅ……うあっ、あん……!」

エプロン裾が性器の根元に当たっていて、その些細な刺激さえも快感になっていたがすぐに達することはなかった。それは片手で根元を握られているせいで、あっさり出してしまわないように塞き止めているのだ。
それを咎めようとするのに、喉からは艶っぽい声しか出てこなくて腰はゆらゆらと蠢いている。どちらにしろさっさとこれを吐き出して、なんとかしないことには後が困る。だから仕方なく行為に集中した。

「気持ちいいか?好きな奴の家で、こうやってエロいことするのはどんな気分だ?」
「いじわるっ、あ、んぁ……シズちゃ、んはかんけい、ないからっ、あ、ぅう……」
「でもここで出さないとヤバイと思ったからオナニーしようと思ったんだろ?ちんこ勃たせたまま会ったら絶対にセックスしようってねだってるよな」
「っ、それは、そんなことはしないよ……ぜったいにしない……こんなのは、あんたとしか、しないから……っ!」

ここでシズちゃんの話を持ち出してくるのは卑怯だと思ったが、俺の頭の中ではそういう淫らなことをするという認識がこれっぽっちもなかった。言うならば、それだけは侵してはいけない神聖なもの、というカテゴリーだったので完全に否定する。
今後一切、どんなことがあろうともシズちゃんとはしないし、それ以外の奴ともするつもりはない。脅されているから従っているだけだ、という気持ちを籠めて言ったのだが、向こうは突然顔色を変えた。

「そうかよ!じゃあたっぷり俺が淫らな体にしてやるからな。もうちんぽなしではいられないぐらい、狂わせてやるよ!!」


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