ウサギのバイク CAPSULE PRINCESS⑭
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2010-03-15 (Mon)
静雄×臨也 ※18禁注意

続き 形勢逆転?

* * *


さすがに少しいじめすぎただろうかと柄にも無く罪悪感に苛まれていて、完全に隙ができていた。少し目線を反らして考えあぐねていた矢先、信じられないことが起こった。

「うわっ、って……おい!」

ものすごい力で胸を突き飛ばされて臨也が素早く離れていき、俺がベッドに倒れこんだ一瞬の間に部屋のどこに隠していたのか鋭いナイフを手に持っていた。
まだ涙の痕が残る瞳はしっかりとした意志が宿っているように思えた。姿勢を低くして構えながらおどけた口調で話しかけてきた。


「……俺を手に入れたと思ったでしょ?ざ~んねん」


一瞬前までとはまるで別人だった。どういうことかさっぱりわからなくて呆けた顔をしていたらクスクスと笑われてしまった。
そこでようやく嵌められたのだということに気がついた。確かによく考えればこれまでより抵抗が少なく、あっさりと俺を受け入れて身悶えていた。
もうほとんど体力が無くて抗うことができないのだと勘違いをしていたが、どうやら演技だったようだ。
こんな力が残っているとは誤算だった。でも媚薬は効いているはずなのだから、さっきの感じ方全部が嘘だとも言いがたい気がしていた。


「もうどんだけ鬼畜なのシズちゃん?もうこれで俺が記憶があやふやになって一週間ぐらいでしょ。その間毎日こんなことしてたの?俺を組み伏せて喘がせて屈辱的なこと言ったりして楽しかった?挙句に今日はこんなことしてくれちゃってさ、さすがの俺でも怒るよ?」

言いながら鋭く睨みつけて今にも飛びかかってきそうな勢いで、ナイフの切っ先をこっちに向けていた。

「あぁ、楽しかったな。手前を毎日毎日犯して泣かせて、体を淫らに育てあげていくのが楽しくてしょうがねぇよ」
「ふーん…そう。まぁ確かに気持ちよかったけどさ、人としてやっていい事と悪い事があるでしょ?もうそれを完全に超えてるよ。俺のなにが気に入ったのか知らないけどさ、これ以上言いなりになるなんてたくさんだよッ!!」

最後に大声をあげたのを合図に俺のほうに向かって切りかかってきた。それを軽々と避けながら、あぁ綺麗だなと思った。
やけに白い肌が部屋の中で映えていて、ナイフを振りあげる度に視界の端でチラチラと揺れる様が――すごく綺麗だなと思った。
さっきの残骸を太股から垂らしながらもいつもと変わらぬ速度で動いているのは純粋にすごかった。きっと次に池袋の街中で切り掛かられた時、今日のことを思い出すだろう。
息をほとんど切らさずに艶然と微笑みながら向かってくる姿に、すっかり興奮していた。


やっぱりこいつはこうでなくては、おもしろくない。



「なに余裕の顔してんの?ほ、んとッ…ムカツク!!」

ナイフを振り回して牽制していた臨也が勝負に出てきた。力強く床を蹴ると真正面から俺のほうに勢いよく飛びこんできた。
それを拳で応戦するが、当たる直前で屈んで避けそこでぐっと溜めるとそのまま体重を掛けながら下から上に腕を振りあげた。
紙一重のところでそれをかわすが、ナイフを持った反対側の手で臨也は俺の胸倉を掴み、わずかに前に引き寄せて狙いを済ませて鋭く光る先端を押し当て貫こうとした。

「そういやぁ、手前を犯してから一度も池袋で会わなかったもんな。久々の運動も悪くないな」
「……ッ、なんで刺さらないんだろうね。せっかく結構いい線までいったのに」

俺の首元にナイフの先っぽが当たってはいたが、それ以上皮膚に食いこんでいくことはなかった。力を入れられてぐりぐり押さえつけられてもびくともしない。
そんなことは前からこいつもわかっているだろうが、あえて挑んできたのだ。その根性だけは褒めてやりたい。

「じゃあ今度はこっちが責める番だよなぁ、臨也?」
「…っ、うぅぅ……くッ……!」

俺は素早くナイフを握ったほうの手を掴みそのまま強く上に引っ張りあげた。すると奴の足元が数センチ浮いて俺の腕に支えられるように体が吊りあげられた。
必死に足元をジタバタと振り回したり腰を捩ったりして逃れようとしていたが、びくともしなかった。
そして口元を歪めながら空いた方の手でいきなり後ろの穴にふれ、指を二本ほど無理矢理ねじこんだ。

「やめ…ッ、ひ、うぅぅ……っ!!」

眉を寄せて懸命に堪えようとしていたようだが無駄だった。媚薬とさっきの行為でぐちゃぐちゃになっていれば当然だ。平気な面をしているほうがおかしいぐらいだ。
臨也の中はさっきの精液の残りでぐちゃぐちゃになったままで、軽く指を動かすだけで卑猥な水音が響いてきた。

「なんかさっきより指が絡みついてないか?やっぱり感じてたんだろ。隠さなくてもいい」
「あ…っ、うぅ……こ、れぐらい……ッぅ…な、んでも……」

あくまで奴はまだ逆らう姿勢のようだった。今更そんな風にしたところで遅いと思うのだがあえてそれは黙っておいた。
弱いポイントなんて知り尽くしているのだから、陥落させるのは簡単なのだ。


「あぁ、あれか。恥ずかしくて死んじゃいそうってやつか?」

「……っ!ほ、んとに…今すぐ殺したいよ。わかったような…ッ…言い方して…!」

思った通り図星だったようでものすごい形相で睨み返された。これぐらいならまだかわいいものだ。
こうして話している間も指で中をかき混ぜては擦りあげて、その度に白い雫を散らしながら何度もそこが窄まって締めつけていた。この感触なら限界はすぐそこのはずだ。

「う、んうぅ……っ、あぁ……は…ッ…!」
「こんな体勢でいじられんのも俺ぐらいだろうなぁ。こんなマニアックなことばっかりしてると、もう普通のセックスなんてできないだろうな」
「…っ、なに?俺にはシズちゃんしかいないって…っ…言いたいの?」

臨也は必死に言葉を吐きながらもすっかり表情は快楽に蕩けて、ゆるやかに腰を揺らしていた。口で言わなくても体全体でそうだと言っているようなものだった。

「そうだろ?なぁ……?」
「ん、ああぁ…っ、はげしッ……や、うぅぅはああぁぁ……ッ!!」

ラストスパートとばかりに速度をあげて指を出し入れさせ、奥をごりごりと擦りあげるとあっさりと迸りを解放した。
数滴ほど白い液体が飛び散るだけに留まったが、背を仰け反らして快感に浸っているようだった。




「…ぁ、うぅ……っ、シズちゃんなんか…絶対に、認めない…からッ…」

喉から搾り出すように告げられた言葉に、俺はまた興奮しはじめていた。
やっぱり臨也はこうでないと、おもしろくない。


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