ウサギのバイク リセットAnother 14
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2011-08-30 (Tue)
*拍手連載「リセット」の別EDの話 16話からの分岐です
静雄×臨也 ※18禁注意

臨也に何があったのかをすべて知り静雄が助けに行く話
※今までの雰囲気と違い18禁要素強めです
* * *


身に覚えのある感触がじわじわと広がっていって、あっという間に全身が敏感になる。それに合わせて車の中にいた数人の男達が手を伸ばしてきて、服を剥ぎ取られていく。
小型のバスのような車だったので車内はかなり広く、背もたれをめいいぱい倒された上に座らされて体中をまさぐられた。嫌悪感は一瞬だけで、すぐに馴染んだ心地よさに酔う。
九十九屋がくれた薬のおかげで最後にセックスをした時の記憶は薄い。でも頭がぐらぐらとして息が荒くなれば、思い出してきたのだ。間違いなく媚薬に溺れていたことを。

「は、やくっ…んぁ、は、して、っ…」

複数の手が胸やわき腹、性器に後ろとあらゆるところをさわりそれだけでぞくぞくと寒気がかけあがっていく。目元は赤くなり薄く微笑みながら車の背もたれに真正面からしがみつく。
これから死ぬんだという気持ちは消えて、さっきまで散々悩んでいたシズちゃんのことも消えた。だってもうぐちゃぐちゃで、よくわからなかったのだ。
気持ちに整理がつかないまま手紙に残したのはいいけれど、あれは酷いと自分で思う。死にたいのか、死にたくないのか、シズちゃんに助けを求めたいのか。

「偉そうに言ってんじゃねえよ。強請り方もう忘れたのか?どんだけバカなんだお前」
「えっ、あ、んああっ!あ、ちくび、ひっぱら、ないでえ…っ、ひ、う!」
「思い出したならさっさとしろよ」
「あ、ふぅ、く…おねがい、します、みんなでおかして、くださいっ…ザーメンぶっかけて、のませて、イかせて…っ、あ、ふぁ、あああ!!」

待ち切れなかったらしい背後の男が、無理矢理バイブをそこに突っ込んできて声があがる。でも痛みなんてなくて、すぐに自分から腰を振ってよがり始めた。性器を椅子に押しつけ擦りながら快楽も得る。
するとものの数秒もしないうちに軽くイってしまう。先端から精液を少し吐き出しただけだったが、当然満たされるわけがない。

「おい自分だけ気持ちよくなってねえで、もっと奉仕しろよ」
「ごめ、なさ…っ、ぅ、あ、くちでするから、ぁ、んぅう、ぐ…!」

あまりの薬の効き具合に恐怖を感じながら、男達にも違和感を覚える。目の前の男以外は誰一人として下半身を晒すことなく、自分だけが玩具で弄ばれているのだ。いつもと違う、何かがおかしいと。
でも気がつかないまま、差し出された肉棒を握り口に含んだ。すると強烈な臭いと共に玩具に責められている体の奥が熱く疼いた。でもそれがいつも以上だった。

「んふぅ、く、あぅ…は、っ、うぅ、ぐ、むぅ、く…ぅ」

両手で相手のモノを握り必死に吸いつきながら、体に這い回る手にも翻弄される。胸や尻に太股などと中心に撫でられていたが、またその反応も変だ。
疑問を感じているうちに、玩具の機械音と自分の喘ぎ声だけが車内に響いているのに気づく。その音がやけに大きくて、ざわざわと胸に妙な予感が沸いてくる。

「はっ、んぷっ、ぐ、ううぢゅ、う、ふ…うぅ、は、っ、は…?」

そのうち急に耳の辺りがもぞもぞとくすぐったくなって、慌ててそっちを向いた。でもさわられているわけではなくて、ますますわけがわからなくなる。すると再び同じ感覚が伝わってきて気づいた。
噴きかけられている息が、やけに感じることに。それを自覚すると全身を這い回っている腕もはっきり感じられて身を捩る。まるで待っていたとばかりに目の前の相手も腰の動きを早める。

「あ、ぐっ、うぅ…んうぅ、ふぁ、はっ、んぢゅ、うぅ、あ、あ…!?」

するとそいつがすぐに肉棒から精液を吐き出して、口内に溢れた。それを抵抗もなく飲むと喉を通った途端にまた全身が跳ねてしまう。その時になって、ようやくわかった。
必死に息継ぎをしながら喉を鳴らしていると、小刻みに体が震えて止まらない。その間に、何度も何度も絶頂を迎えた感覚があった。それは玩具や手以外の刺激でもたらされるもので。

「はっ、はぁ、あ、あぁ、なに、っ…へん、これぇ、っ、うぅ、く」
「前も同じもん打たれてぐずぐずだったの忘れてるみてえだな。もうお前は取り返しつかねえぐらい、薬に侵されてんだよ。わかんだろ、息するだけでイってるんだろ?」
「そ、んな…っ、ぁ、こと…うぅ、あ、は、ふっ、う」

かろうじて否定の言葉を吐いていたけれど、限界は超えていた。男の言う通り、懸命に呼吸をしているだけなのに気持ちが良くてたまらない。快感がずっと続いて、止まらないのだ。
少し強く息を吸い込んだだけで、それが体中に伝わって乱れてしまう。もう玩具に弄られていようが、そうでなかろうが関係なかった。そこに存在するだけで、気持ちいいなんて。

「まあ正直こっちもいろいろ準備があって人が足らねえから、手前一人に構ってられねえんだよ」
「やっ、あぁ、え?ふ、あっ…?」

言うと一体いつの間に停車していたのか、開かれた扉から一人一人降りていく。戸惑いながらそいつらのことを見ていると、隣の席に無造作にいくつかの卑猥な道具が置かれた。
バイブにローターに他にもグロテスクなものがたくさん。そして最後の男がそのうち一つを掴んで、俺の根元にそれを嵌めた。最初につけられて以来、それは久しぶりだったけれど。

「ま、まってぇ、あ、これじゃ…っ、あ、イけない…!」
「そりゃあ大丈夫だ。あんたもう薬抜けねえから、いつまでも壊れて、イけるんだよ」
「っ、え?あ、うぁ、あ、あい、やあぁ…!!」

止めとばかりにもう一本バイブを捻じ込まれて、確かに達した。でも普通のものではなく、射精の伴わないもっと淫らなものだ。普通ではありえない早さで腰から下を振って、最高の快感に酔った。
そうしてそこで開いていた扉は閉まり、車内も真っ暗になる。まさかこんな形で取り残されるなんて思わなくて、動揺したけれどその時にはもう誰も居なかった。



「あ…?なんかこっちから匂いするな」

まだ池袋に向かっている途中で、一瞬だけ臨也の匂いが濃厚に感じられてそっちを見る。するとそこには信号待ちの黒い車が止まっていて、直感的にそれだと悟る。
慌てて駆け寄ろうとしたがその前に青に変わって、さっさと走り去ってしまう。呆然としたが、当然追いかけるしかなかった。

「くそっ、面倒くせえ!なにやってんだあいつは!!」

俺が見せられたものだったら、もう臨也は例の倉庫に行ってるはずだったので見つけられたのなら相当運がいい。あのつくもやという男が俺の事を知っていろいろ変えたのに、こうやって発見できた偶然に感謝しながら追う。
まだ残り香があるしきっと俺なら大丈夫だという自信を持ちながら走った。すると数十分知らない道を駆けていたところで、ようやく目当ての車を見つける。

「あれ…だよな?」

なんだか罠が張られてるのではないかと勘ぐりながら、いつでも対応ができるように身構えながら歩いて行く。そうして鍵のついている扉を思いっきり力を込めて開くと、中にはとんでもないものがあって息を飲んだ。
見間違いかとまじまじと眺めたが、変わらない。車内にはシャツは破られズボンと下着を放り投げられて、かろうじてコートが引っかかったままこっちに尻を向けて玩具を咥えこんでいる臨也の姿があった。

「はひっ、ひいん、く、あっ、あ、うぅ…!」
「どういうことなんだ…じゃなくて、おい臨也!」
「ふ、あああっ、あ、さわら、ない、れぇ…っ、あ、まら、イっひゃ、あ、うぅ」

少し肩を叩いただけなのにものすごい悲鳴があがってしまったので、俺は慌てて扉を閉めて車内に乗り込む。扉が壊れたせいか明かりがついて、薄暗い中淫らに喘ぐ臨也の姿がしっかり目に入る。
あまりに異様で、ごくりと喉を鳴らしながらどうしたらいいか迷う。こんな乱れまくっているのを見て、正直興奮しないわけがない。
過去のことを見せられた時も、本当は悔しさと同時に俺もあいつらのように同じことをしてえと思った。臨也を、めちゃくちゃに犯してみてえと。

「だってあんなに…何度も俺の名前呼びやがって、くそ」

薬でおかしくなっている間も、つくもやという男に脅されている時もずっと俺の名前ばかりを切なげに呟いていた。それを見て、何も思わないわけにはいかない。
意識を失いかけて自分の事すらもわからなくなっているのに、必死に呼ぶ姿は健気で綺麗だった。あんなに酷いことをされているのに、輝いているように見えた。

「好きな相手がひでえことになってんのにな」

自己嫌悪はあった。本当は助けなければいけない相手なのに、こんな変態的なことを考えてしまうなんてと。でも考えても考えても、気持ちはおさまらない。
だからこんな風に実際に曝け出された姿を見てしまったら、不純な気持ちの方が強く出てしまうのはしょうがない。全部臨也が悪いんだ、と勝手に心の中で決めつけて。
向こうを向いている顔を、こっちに振り向かせた。でも感動の再会だとか、そういうものはなくて。

「臨也!」

「っ、あ、んぅ…あ、おれのこと、きもひよくしれ、くれるのぉ?」

「え…?」

「だれ、でもいいからぁ、っ…これ、なんとかしてぇ、おちんぽ、ぶちこんでいいからぁ、っ、んぅ」

なんでこんなところに居るのかと罵倒されると思った唇は、一言も俺の名前は呼ばなかった。それどころか全く予想もしていなかった言葉を告げてきた。
まるで俺の心の中を見透かしたかのように、欲しいと。
瞳は虚ろでこっちを見ていないことなんてわかっていた。だから数秒考える。本当にこのまま、俺の考えている通りにしていいのかと。
その葛藤を後押しするかのように、小声で切ない訴えが耳に届いた。

「おれ、おかひ、てぇ…っ、ぁ、は……ろ、して、しなせ、て…」
「…っ…!!」

切実な訴えに、思い出すのは俺の名前を呼びながら腹を刺して訴える姿で。それが今の臨也と重なって見えた。こいつは何もわかっていないはずなのに、心のどこかで死ぬことだけは残っていると。
手紙では死ぬのが怖いと言っていたのに、本心は死にたくないと叫んでいたのに、逆のことしか口にしない。本当に捻くれている、と思った。

「なあ辛いんだろ?だから、誰かにひでえことされる前に…俺が…!!」
「は、ふっ…ぅ…は、やく、ほしい」

まるで俺の訴えに応えるように、わざとらしく二本のバイブがずっぽりと根元まで刺さっているそこを見せつけてきた。振動に合わせてそこがひくひく震えて、誘っている。
これもある意味臨也を助けることだから、しょうがないんだと自分自身に言い聞かせて決意する。素早くズボンと下着を下ろして、既にそそり勃っているそれを取り出した。

「なあいつもみてえに、俺のことシズちゃんって呼べよ臨也」
「ん、あっ…?っ、う…は、し、ず、ちゃ…ん?」

臨也の背後から覆いかぶさるように近づいて、耳元でそう呟く。すると言葉を反芻するようにゆっくりと一言ずつたどたどしくしゃべって、胸が震えた。
向こうは俺の事に気づいていないようだけれど、聞き慣れた名前を呼ばせることができたのだ。冷たい体は何も反応しなかったけれど、まだこいつの全身は妬けるように熱い。
鼻の奥がツーンと痛くなり、一筋涙が流れた。本当はこんな形で助けたかったわけではなかったけれど、でもこれで体を守れるなら、辛い体を慰めてやれるならなんでもしたい。
こいつにとっては、好きな相手ではなく自分を脅かす人間の一人だと思われても。それでも満足だった。

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