ウサギのバイク CAPSULE PRINCESS 22
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2010-03-23 (Tue)
静雄×臨也 ※18禁注意

続き 臨也のことならなんでも知ってるんだ

* * *
「…ッ!ちょ、っと待ってよ!?言ってる意味わかってる?俺たち男同士だし…まぁシズちゃん上手そうだけどさぁ、彼女とかいるんでしょ?」

やけに焦りながら捲くしたててきたのだが、俺にとっては男同士だとかそういうのは今更だった。しかもどこをどう間違って受け取ったのか彼女とか言いやがる。

「そんなもんいねぇよ」
「…え?そ、うなの」

はっきりと答えたら微妙にほっとしたような表情をしてきた。もしかしたら気を使われたのかもしれないが、俺からしてみれば気持ち悪くてしかたがなかった。


「いや、でもさぁもうわかってると思うけど…俺相当の淫乱だし…その…」


言いながら段々とテンションが下がっていき、最後には聞き取れないぐらい小さな声になっていた。自己嫌悪にでも陥っているのだろうか。
手前を淫乱にしたのは実は俺だと告白したら楽しいところだが、もちろん黙っておいた。
自分の知らないうちに体がどんどん淫らになっていて、納得できていない癖に大嫌いな相手に淫乱だと言わなければいけない心情を考えるとかなり興奮してきた。
どす黒い感情がじわじわと沸いて口元も緩みかけるぐらいだった。

「手前は大嫌いな相手に抱かれるなんて最低って思ってるかもしんねぇが、俺は別に気持ちいいことだったら大嫌いな相手でも構わねぇよ」

そうきっぱりと言い切ってやる。ほとんど本心だった。結局気持ちよければいいのだ、俺も臨也も。
向こうはごくりと喉を鳴らした後、おそるおそるもう一度確認するように尋ねてきた。

「ねぇ、ほんとうに?途中でやっぱり嫌だって暴れられても対応できないよ?」
「んなことしねぇよ。そっちこそ俺のがでかすぎてもう嫌だって言うんじゃねぇぞ」
「すごいね、自分のがでかいって自慢してるんだ?そういうのかっこいいとか思ってんの?単純な頭してるね」

念押しされたので皮肉で返したら、呆れたような顔をされた。さっきまで弱気だった癖に調子がいいなと思ったが、これを今から泣かすと思うとそそらないわけがなかった。
腹の上に乗っかっていたタオルを取るとこっちはもうすっかり準備が整っていた。改めて臨也のほうを向くといつもと同じ反応が返ったきた。

「うわ、自慢するだけあるねぇ…それ、大丈夫なの?病気じゃないの?」
「案外淫乱な手前とは相性がいいかもしれねぇな」

そう言うと向こうは苦笑いを浮かべたが、あながち間違いではない。どうせ入れてみたらわかるからいちいち言わないが、今回もうまく溺れてくれるのは目に見えていた。

「にしてもそっちこそ随分と乱れてるじゃねぇか。そういう趣味があるとは知らなかったが、誰とでもヤんのか?」

当然臨也がそんなことをしているわけがないのは知っていたが、あえて尋ねた。どういう返し方をするかが気になったからだ。


「さぁ?知らないそんなの。俺だって自分のことがわかんないのに…」


ふっと目線を逸らしてそう告げた。怖がっているというよりは、戸惑っているという感じだった。今の状況を考えると当然の反応だった。
じゃあもしわからないことがわかったら、今日はどんな気持ちになるんだろうな、と問いかけたいぐらいだった。
そこまで考えて俺もしょうがない奴だなと思った。臨也の驚く顔が見たくてはじめたことだが、こうも自重できないとは予想外だ。まぁ今日は媚薬を使っていないからしかたがないのだ。

「じゃあそろそろ心は決まったか?そんだけ濡れてりゃ準備なくてもできるだろ?さっきイきかけて声掛けちまったしさっさと出させてやるよ」
「勝手に話進めないでよね。無理だって…ローションぐらい用意させてよ」

強引に押し倒そうとしたが止められてしまった。まぁ確かに今のコイツにはセックスの記憶がないのだ。襲われた感触はあってもはじめての行為なのだから慎重になるのはしょうがなかった。
しょうがないとおもいながらポケットを探ると数日前に使ったローションの小瓶が出てきたので、見せびらかすように手に取って掲げた。

「これならいいだろ?」
「うわ、ねぇなんで普通にそんなの持ってるの?もしかしてかなりのヤリチンなの?」

困惑したような様子でそう尋ねてきたがそれには答えなかった。変に誤解させておいたほうが都合がいい気がしたからだ。
今のも取りようによっては俺が犯人であると告げるような証拠なのだ。どうせこいつはいつまでたってもわからないだろうが。

蓋を開けて中身を自身の屹立したものにかけると、冷たい粘液の感触にピクッと一瞬だけ震えた。手で満遍なく塗り広げたところで臨也を見ると息を飲んでいるようだった。
やはり緊張しているらしい。いったん入れてしまえばそんなものなど吹っ飛ぶのだが、それを知らないのだ。
こういう反応も初々しくていいなと感じた。最近は開き直るか抵抗し尽くすかのどちらかだったので、久しぶりの反応に新鮮さを感じていた。
やっぱりどういう状況であれ、コイツは俺を楽しませてくれる。
お互いの性格さえ合ってればもしかしたら最高の相手になれたかもしれないのにな、とふと考えたところで気分が悪くなったのでやめた。
俺と臨也が馴れ合ってる図なんて想像したくない。あくまで嫌い合ってる同士での体の関係でなら成り立つという話なのだ。


「で、どうすんだ?バックからするか」
「ねえいきなりそれってどうなの?実はセックスしたら鬼畜になっちゃうタイプの人なの?」
「手前のことだからすぐに悦びだすだろ」
「まるで俺のこと知ってるみたいに言うよね…そんなに慣れてるならいいよ。任せるから」

俺のとんでもない発言にため息をつきながら体勢を変えようと壁側に手を突き出した。


臨也のことならなんでも知ってるんだ、と心の中だけで呟いておいた。



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